パートナーに、離婚はするが、財産は渡さないと言われた方へ
結婚してから増えた財産はパートナーの名義であっても財産分与の対象になります
結婚後に増えた財産は、夫婦が協力して築き上げた財産ですので、離婚する際、財産分与の対象になります。
離婚時の財産分与についてお知りになりたい方はこちらをご覧ください
離婚してから2年以内なら、離婚後でも財産分与を求めることができます
離婚するときは、離婚や親権を取ることで精いっぱいで、お金のことまで決められないことがあります。
このような場合でも、離婚してから2年以内は、家庭裁判所に調停・審判の申立てをすることで、パートナーに対して財産分与を求めることができます。
パートナーが財産の内容を明らかにしない場合や財産分与に応じなくても財産分与をしてもらうことができる場合があります
夫婦共有財産の開示
結婚生活中からパートナーが家計管理をしていたため財産の内容が分からない場合でも、調停の場で、裁判所から財産の内容を開示するよう指示してもらうことで、パートナーが財産内容を明らかにするケースが多くあります。
また、主に裁判手続の場合ですが、裁判所から金融機関に照会してもらうことで、預金口座の内容等が明らかになる場合もあります。
財産分与の実現
財産分与の調停手続は、裁判所が当事者間での話し合いによる解決の場を提供する手続なので、パートナーが財産分与に応じない場合でも財産分与を強制することはありません。
ですが、調停が不成立になった場合、法律の定めにより、自動的に審判手続に移行します。
「審判」とは、家庭裁判所の裁判官が、当事者双方の言い分、提出された証拠をもとに、強制的に財産分与を命じる手続です。
ですので、相手方が財産分与に応じなかったとしても、強制的に財産分与をしてもらうことが可能です。
どうせ財産分与はしてくれないとあきらめる前に
パートナーに対してはかたくなに財産内容の開示や分与を拒んでいても、弁護士を代理人にして、家庭裁判所といういわば公の場で話し合いをすることで、パートナーの態度が変わり、財産内容の開示をして、分与に同意するケースはかなり多いと思われます。
パートナーに拒絶されても、すぐにあきらめないことが大切です。